バイタルサインと言えば、医療や介護に関わる方には、わかる医療用語の1つ。
生命兆候を意味するもので、基本として4つの測定がある。
それは、呼吸、脈、血圧、体温。
今日は、その中の呼吸について書いてみようと思う。
気持を落ち着かせる時は、深呼吸をするとか、流行のマインドフルネス瞑想等
呼吸に意識を向ける方法を活用している方も多いかもしれない。
呼吸は、
吸って吐いてのワンセット。
寄せては返す波のようなもの。
それに、ただただ意識を向けていく。
普段は、無意識に行わる呼吸だが、敢えて意識化することで、
心を落ち着かせる方法の1つとなる。
私は、今、どんな呼吸をしているだろう?
今まで、患者さんの呼吸を観察することはあっても、自分の呼吸を感じることはなかった。笑
呼吸を観察することは、自分を観察すること。
自分の中で何が起こっているか?に気づく、始めの1歩ともいえる。
今、ここで起る一瞬の出来事としての呼吸。
空気を取り入れて吐き出すという、単調な繰り返し。
息を吐ききると、次は、自然に息を吸い込んでいることに気づくだろう。
新しい呼吸が始まり、それは、繰り返されていく。
「呼吸」は、生理的な機能、命の源でもある。
生まれたばかりの、赤ちゃんは、お腹の中での生活を終え、
産声をあげることで、自分の呼吸が始まる。
まさしく、この世に生まれた証明ともいえる。
自分の呼吸を意識することは、
「私は今、ここに、存在していること」を確認することでもある。
日常で起る様々な出来事、他者との関係性で起る問題や葛藤、
自分に起る感情に巻き込まれそうな時、
他者と自分を分ける方法として、
自分に立ち戻る方法として、
自分を助けてくれるものとして、
私を確認するものとして、
頼りになる有難いものだと感じる。
あなたは、今、どんな呼吸をしていますか?